ひとり電通マンのアド戦記

広告代理店ではたらく男の日記

ZARAとH&Mのマーケティングに対する姿勢の違い

比較されることが多いザラとH&Mについて調べてみると、これらのブランドの本質的な違いは主に、マーケティングに対する全体的なアプローチから生じていることが分かる。H&Mは現在でも、マーケティングの古いモデル「4P(製品、価格、販促、流通)」にとらわれている。これは、企業とブランドを中心にした考え方だ。

一方、ザラはマーケティング戦略に関する新たなモデル「4E」を取り入れている。Eはそれぞれ、「Experience(体験、製品に代わる)」「Exchange(交換、価格に代わる)」「Evangelism(伝道、販促に代わる)」「Every Place(あらゆる場所、流通に代わる)」を示す。これは、顧客を中心に置いた考え方だ。

ザラは、ブランドの体験を有意義なものとし、交流を価値あるものにすることで、顧客がブランドについて情報を広めてくれる可能性を引き上げている。積極的にマーケティングを推進するよりも、顧客を引き込み、インフルエンサーとなってもらうことで、事業の改善とサービスの向上、製品開発に役立てているのだ。また、インフルエンサーたちによる口コミで情報が広がることも後押ししている。

「ザラの顧客の来店頻度は、これまで婦人服ブランドついて言われてきた割合と比べて2~3倍高くなっている。つまり、ブランドに対する顧客の忠誠度が非常に高いということだ」

ブランドの伝道者となるのは、こうした顧客だ。自分の持つネットワーク上で、ザラに関する体験の情報を広めてくれる。ザラのフォロワーはフェイスブックが2500万人以上、インスタグラムが約1600万人、ツイッターが約100万人となっている。

 

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