ひとり電通マンのアド戦記

広告代理店ではたらく男の日記

 日本における上場会社と非上場会社について

 日本でも有名企業なのに上場していない企業はあります。サントリー、竹中工務店、YKK、JTB,佐川急便、森ビルなどがそうです。朝日新聞社だけでなく新聞社はどこも非上場ですし、出版社も講談社、小学館、集英社の「御三家」はじめほとんどは上場していません。

 こうした企業がどうして上場していないかを説明するには、その前に多くの企業はどうして上場するのかを説明した方がいいと思います。上場するメリットは、二つあります。一つは、少ないコストで資金を調達できることです。企業活動をするにはお金が必要ですが、株式や債券を買ってもらって調達する方法と銀行から借りる方法があります。前者の方法は、上場、つまり誰でも売り買いができるような市場に株式や債券が陳列されていないとできません。会社がこの市場に株や債券を売りに出して調達するお金のコストは、銀行から借り入れる場合より抑えられます。メリットのもう一つは、知名度と信用力が上がることです。上場するためには、売上高が水準以上であることや赤字企業でないことなどが求められます。つまり、情報を公開してしっかりした企業であることが証明できなければいけません。ですから、上場企業は証券取引所からしっかりした企業だというお墨付きをもらっていることになるのです。
 
 上場していない有名企業は逆に、知名度や信用力がすでにあり資金繰りに困らない優良企業が少なくありません。さらに、証券取引所から細かく情報の公開を迫られるのをいやがる場合や、身内や古くからの株主以外の法人や個人が株を買って大株主になるのをいやがる場合もよくあります。有名非上場会社には創業家がオーナーとして君臨しているところが多いのは、そのためです。みなさんもよくご存じの吉本興業は上場企業でしたが、2010年に「経営判断を迅速化するため」という理由で上場をやめました。新聞社はちょっと特別で、特定の勢力に株を買い占められて報道が歪んでしまうことを防ぐため、株の譲渡を制限できると法律で定められています。

 こうみると、一概に非上場企業は信用力が落ちるとは言えません。ただ、「いつでも上場できるのだが、信念で上場しない」といった会社はそう多くはありません。非上場企業のほとんどは、「上場したいが、まだできるだけの水準をクリアできないからしていない」のが実情だと思います。働く人にとっても、いいか悪いかは一概には言えません。非上場の有名会社には優良企業が少なくありませんし、株主を気にしないでいいため、社員の待遇はいい会社が多いと思います。また、成長を続けて今後の上場が期待できるような会社もあります。一方でオーナーの力が強いため、独特の社風の会社も多いように思います。

 

上場企業と非上場企業、就活にはどちらがお得? | 就活ニュースペーパーby朝日新聞 - 就職サイト あさがくナビ